auから2021年1月22日より販売されているスティック型の無線LANルーターです。
こちらの端末はこれまでAmazon echoシリーズやTCL TAB 10sのみ接続が可能となっていましたが2022年1月21日その制限が撤廃されスマートフォンやゲーム機など幅広いデバイスが接続可能になるアップデートが配信されました。
ただしこの端末、単体購入が不可能で回線契約が必須となっています。
端末価格や回線維持費なども安くはあるのですが、auにて契約しているスマートフォン向けプランのデータ容量をシェアする形になる仕組みなので手に入れるにもハードルが高いです。
この端末の設定やau以外での動作報告をなかなか見ることもできないです。
今回私はネットにて端末のみを購入できたのでいろいろと試してみようと思います。
商品の大まかな内容は公式サイトを見てもらえればわかりますので簡単に重要な部分のみを書いておきます。
SIMロックはかかっていない
動作周波数は2.4GHzのみで5GHzには非対応
対応バンドは以下のようになります
B1(2100) B3(1800) B18(800)
今回私が検証した回線ですが
・docomo
・Rakuten Mobile
・povo
・donedone(BIGLOBE)
になります。
auの回線も契約しているのですが、スマホプランのSIMはeSIMで運用しておりまして検証に使用することができませんでした。
また、タブレットプランのSIMもありますがこちらはIMEI制限があるので試すまでもないでしょう。
では使用にあたる設定についてから書いていきます。
ここではスマートフォンを使用した前提でのお話となります。
まずはKTD31にSIMカードを挿入し電源アダプターに差し込みます。
KTD31本体のランプが点灯します。
赤と青の2パターンが存在するのですが
赤→通信不可
青→通信可能
というシンプルな意味を持っています。
スマートフォンの設定からKTD31に接続します。
SSIDや暗号化キーは本体に刻印されているのですぐに分かると思います。
接続が完了しましたらブラウザにて『http://192.168.1.1』を開きます。
そうするとこのような設定画面が表示されますので
ユーザー名 admin
パスワード admin
と入力します。
初期設定でのログインではadminとなっていますがすぐに新しいパスワードへの変更が求められますのでそのまま設定を行います。
設定ページに移行しましたら5つある項目のうち、アップデートを選択します。
現在のソフトウェアバージョンが
『SLT772_2.00.26_EQ100』となっていればデバイス制限が解除されている状態です。
そうでないバージョンの場合はそのままアップデートを選択しましょう。
アップデートを行いましたらモバイル接続を選択。
このようにKDDI(au)のAPNがデフォルトで設定されています。
追加の項目からお使いになるAPNを入力し適用しましょう。
設定が上手くいっていればKTD31本体のランプが青色に変化します。
一応、私が検証した回線のAPN設定方法を載せておきますので同じ回線をお使いの方はご参考にどうぞ。
・docomo
APN名 | docomo |
---|---|
認証タイプ | CHAP |
APN | spmode.ne.jp |
ユーザー名 | spmode |
パスワード | 0000 |
IPタイプ | IPv4/IPv6 |
・Rakuten Mobile
APN名 | Rakuten |
---|---|
認証タイプ | CHAP |
APN | rakuten.jp |
ユーザー名 | (空白) |
パスワード | (空白) |
IPタイプ | IPv4/IPv6 |
・povo
APN名 | povo2.0 |
---|---|
認証タイプ | CHAP |
APN | povo.jp |
ユーザー名 | user@povo.jp |
パスワード | 0000 |
IPタイプ | IPv4/IPv6 |
・donedone(BIGLOBE)
APN名 | donedone |
---|---|
認証タイプ | CHAP |
APN | biglobe.jp |
ユーザー名 | user |
パスワード | 0000 |
IPタイプ | IPv4/IPv6 |
ではこれらの回線にて検証した結果をまとめておきます。
回線 | 使用可否 |
---|---|
docomo | ○ |
Rakuten Mobile | ○ |
povo | ○ |
donedone(BIGLOBE) | ○ |
このような結果となりました。
対応バンドから見るに、おそらく使えるだろうと思っていましたが予想通りの結果でした。
ただpovoに関しては周波数に問題がなくとも使えないと思っていたので以外でした。
というのも、auから販売されたこのようなスマホではない特殊な端末はSIMの制限をかけられていることがあるのです。
最近で言いますとGalaxy 5G Mobile Wi-FiではauやUQ Mobileで販売されていますがauのスマホプランやpovoのSIMでは通信不可となっていました。
こういったことがあったので今回povoが使えたのは良い検証になったのではないかなと思います。
はっきりとは断言できないのですがpovoが使えたという検証結果から考えるに、おそらくauのスマホ向けプランも使用できるのではないかなと思いました。
そもそもこの端末のプランはauのスマホプランとシェアする低維持費プランが存在しているので需要があるかは分かりませんが・・・
製品のコンセプトやスペック、検証結果から見るに個人的には車載デバイスとしての利用が向いているのかなとは思いました。
元々の販売価格が安く設定されているので中古市場でも安価に購入できますし、気になるのであれば手に入れてみるのもいいのではないでしょうか。